着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

隣の芝生は青い → じゃあウチも青くしましょう

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「内容については良く分からないが、

 とにかく業界が大変そうなのは分かった(笑)。」

 

 

以前、ある発表の場で機会を頂き

着物業界について軽めのプレゼンを行いました。

 

結果といえばお恥ずかしい話ですがボロッボロでして。

 

私自身が人見知りであがり症という事に加え

練習不足、用意していた写真や数字、グラフの不備

業界内外からの視点も差し挟みましたが統一感もなくバラバラ、

文字ばかりのスライドなど異業種の方に伝わりやすいものには

到底する事が出来ませんでした。

またリベンジの機会を頂けるそうですので次こそは

しっかりと準備や練習をして挑みたいものです。

 

さて、

発表の後プレゼンについてのフィードバックを頂くのですが

特殊な業界や状況や規模が分かりにくい業界などは、

 

“似寄り”のより理解されやすい

異業種や事例などを例に発表をすると伝わりやすい

 

との事。

なるほどなるほど。

着物業界をより理解してもらいやすい為の異業種紹介と

クロスさせてみましょうか。

ここで練習も兼ねて軽めに(笑)。

 

うーん。

いろいろな業種があるのですが、

今日はこれいっときましょうか。

 

 

メガネ業界

 

 

まずはこちらをご覧下さい。 

 

 

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 矢野経済研究所からの今年のデータのグラフになります。

アイウエア(eyewear)業界」という事で表にありますように

メガネの「フレーム」「レンズ」「サングラス」「老眼鏡」小売金額が対象です。

コンタクトレンズなどはこれに含まれないようです)

 

グラフで見て頂くと分かるんですが、

ここ5年感は前年比を上回り続けています。

5年間で約10%の伸びですね。

 

いかがですか?

 

「イメージ」としてメガネ業界って成長していると思われていましたでしょうか?

なんとなくのイメージで縮小傾向のイメージがありませんか?

 

なぜでしょうか?

メガネ業界は1996年6000億円の売上規模でしたが、

それから10数年の間で4000億円まで急速に下落しました。

 

その原因についてです。

 

① 眼鏡はフレームとレンズをそれぞれ別で購入するのが普通で

  検査も必要。引き渡しまでオーダーで時間がかかるものであった事。

 

② 価格として2万円〜4万円前後のものが中心で

  ポンポンと何種類も買えるモノではないと思われるようになった事。

 

③ 「視力補正」という色が強くデザイン的に優れたものなどが選べない。

   さらにコンタクトレンズや視力回復モノなどと競合が増えた事。

 

まだまだたくさんあると思うんですがこんなもんでしょうか。 

 

 これってですね、

似てますよね着物業界の衰退と。

 

① フルオーダーが当たり前。納品も時間がかかる。

② もっと高い。しかもその価値が伝わりにくい。

③ 洋服でいいや、レンタルでいいやが増えた。

 

両者に共通して言える事は

「モノの必要性」だけで訴えかけても選んでもらえない時代になっているのに

発信や見せ方の変化が変わらないという部分でしょうか?

 

ではどうしてメガネ市場が少しずつではあるものの

その規模が回復(伸びている)しているのかという事ですが、

こういう事ではないでしょうか?

 

 

『ゲームのルールを変えた』または『追加した』

 

 

zoff」「owndays」「jins」などのSPA(製造小売)や

眼鏡市場」「999.9」などの中・高級路線のお店が多店舗で

 展開台頭してきた事もありますが、

 

一番大きかった事は、 

 

 メガネを必要としない人にも

メガネをかける提案をした事。

 

「視力補正」のためのメガネだけではなく、

 

「ファッションとして」

「UV、ブルーライトカットのため」

「花粉や塵を防ぐものとして」

「スポーツをするためのもの」

「データを取るためのもの」

 

などなど今までとは違う市場を業界内に作った事でしょう。

 

しかも価格は1プライスや4プライスの均一、追加料金なし。

5000円以下のものもあり一人で数本購入する事もあるようです。

市場の裾野を広げぐっと垣根も低くなりました。

 

ここで心配されるのが、

 

「本当にいいものや技術が淘汰される」

「安っぽいものばかりが市場に出回る」

 

という業界内の心配ですが実際はどうでしょうか?

 

上記の矢野経済研究所のレポートからの抜粋です。

 

2015 年の国内アイウエア市場規模は、

好調を維持しながらも、低価格から高価格への消費に移行する動き もあることから、

単価上昇によって前年比 102.3%4,909 億円を予測する。

 

以上引用

 

低価格のものばかりが売れているわけではないのです。

裾野が広がった事で良いものも欲しくなる人は確実に増えるのです。

(ただし自社を見つけてもらう為の情報の発信は必要不可欠ですが)

 

近年のヒット作の一例です。決して安くはない老眼鏡。

メガネに宝石をつけて差別化、高級化を図る事が

解決ではないような気もしますよ。

 

さて、着物業界はどうでしょうか?

どうなるかはわれわれの世代の頑張り一つと思います。

いろんな動きはあちこちに見えますがまだまだこれからですね。

 

本当に良いものもわかって頂けると思いますよ。

 

そこらへんについてはまた別の機会に。

 

 

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