着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

着物屋の後継ってね。 3/4

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こんばんは。

オオツカです。

 

サボりまくってこんな事に………。 

まあ、

 

キニシナーイ。

 

キニシナーイ。

 

その後の続きからいきますね。

 

私が丸3年お世話になったT社を退職後

父に

 

「これやってみ」

 

と言われたのが新規事業部。

数社あたりをつけて探して来たようでした。

1999年の事。

 

着物を取り扱っていますが、従来の着物屋さんとちょっと違う。

そんなお店を組み立てて作ってみようと。

 

だれでも入れる。

お小遣いで買える。

入りやすい着物屋がないならやってみればいいじゃないか。

と。

 

雑貨も取り扱うようになりました。

 

服飾の小物も増やしました。

 

リサイクルの着物もはじめました。

 

靴脱ぐのがめんどいので全面畳をやめました。

 

スタッフも着物が好きで自分でしょっちゅう着る人ばかりを採用しました。

 

 

そうしますとですね、

 

 

そのお店、

 

 

びっくりするぐらいですね、

 

 

 

売 れ な く っ て

 

 

(笑)

 

 

いろんな同業の方やらにも

ご批評頂いたりと立ち上げはこれまたすごい会社に迷惑を

かけてしまったのを今書きながら思い出しました。

 

妹と一緒にはじめたんですが、

毎日毎日すっごい憂鬱で。

当時、お店と自宅が30kmあったので往復で2時間。

その時間は正直色々と悩みました。

 

その当時売れている着物屋さんと同じ路線は無理。

既存のお店は父と同じようなマメなやりとりは自分の性格的に難しい。

これならできるかもしれないと思って

新しい事をしようとしたら全然ダメ。

結構、八方塞がりに感じまして。

せっかくこれであれば自分でも!

と意気込んだ事がこんな状況ですので、もうね。

 

退職をした後にT社の同僚とお茶をしていた時も、

「そんな儲からなさそうな店やめときな」

「辞めたのってちょっと早まりすぎたんじゃないか?」と

言われた事を思い出しておりました。

 

あー。早まったかなー、と。

 

どうしようどうしようと、悩みながら

半年が経ち一年が経過する頃

少しずつ状況が変わってきました。

 

まず、着物屋というのは催しやイベントのない日などは

お店の来店などはそう多くはなく平日であれば

1日に10名以下という日もザラでした。(弊社の場合)

 

ですがこちらのお店はほんとうに徐々にでしたが

ご来店頂くお客さまの数が目に見えて変わってくるように。

 

習い事やお付き合いなどで着物を定期的に着る機会のある方というよりも

趣味で着物を着たいという方や

今までに着物を着た事がない方などの

初心者のお客さまが増えて来たように思います。

 

でもですね、

まだまだ売り上げ的は会社の柱の一つになる程には程遠い状況で

どうすればそうなる事が出来るのか考え続けましたが

なかなか良いアイデアや商品、サービス、お店の表現の仕方などが

出るわけでものなくまた違う悩みを現場で悶々と考えるようになりました。

 

今であればインターネットを使った様々な情報の収集や発信が出来たのでしょうが

当時は情報も人脈もなにもあったものではありませんでしたので、

なかなかの人見知り&出不精でありましたの私でしたが

今後、自分一人で着物屋をやっていかなければいけないんだと思うと

さすがにそこはもう必死で「何かないか?何かないかー?」と考え出しました。

 

東京や大阪で雑貨やインテリアの見本市などがあれば極力出かけて見に行き、

恥ずかしいのですが名刺交換や異業種の情報を聞かせてもらったり

 いわゆる話題のお店というものを聞いたり調べたりすれば出かけていくように

しました。

 

で、お店のモノによっては実際に買い物したりサービスを受けてみたり。

アンケートやカード会員などは積極的に記入したりで毎回自宅には

結構な量のDMや手紙が届くように。

参考にさせて頂きました。

ちなみに他社の着物屋さんもちらちらと見に行っていました。

男性一人で超怪しい挙動なのですが。

 

そうするとですね。

 

ほんの少しだけわかってくるモノがあったんですよ。

 

「こんな商品やサービスが日本にあったんだという発見」

 

「いいお店と悪いお店の違い」

 

「自分がやってみてもいいなと感じる部分と嫌な部分」

 

そしてそこで働く、

 

スタッフ超大事

 

とりあえず数をこなしていろんなお店のやり方や考え方、

世間のトレンド(なんとなくの感覚ですよ)が少しづつ見えてくるように

なってきました。

 

私はこの時点では会社の跡継ぎとはなっていませんし、

今後の方向性など何一つ決まっていませんでした。

それに会社の経理の方や現場で働くスタッフからすれば

 

“無駄な経費を使っているなー”

“また遊びに出かけてるのかー”

 

と思われていたと思います。当時は。

(今もそう思われているかもしれませんが)

 

ですのでそこはあらかじめといいますか念のため、

当時の社長にお話とお願いをしていましたね。

 

今後の会社を私が運営していくにあたって何かいい策があれば

教えてもらったり、考えてもらったらありがたい。

というかなんかないですかー?

 

と、聞くと。はい。

 

「自分で考えな」

 

と。

えーー!と思いましたが、

逆に考えると好きにしてオッケ!と捉えました。(当時)

 

ありがとうございます。

 

最後までお読み頂きましてありがとうございます。