着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

気がついたら一年経っていたお話 その1

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みなさまこんばんは。

オオツカです。

 

ついこの間自分の誕生日で「ああ時間が経つのって早いなあ」と思っていたら、

明日8/30は大塚呉服店新宿の一周年になるのでした。

 

このお店がオープンするまでは怒涛の半年間でありましたが周囲のみなさまの

ご協力によりなんとか立ち上がったというプロジェクトで感慨もひとしおなのです。

 

そもそも京都店を誕生させるための新物件の交渉を始めたのが8月、

翌年の神戸店の物件の打ち合わせなどをはじめもろもろ動き出したのも8月と

なにかと様々なご縁や動きがあったここ数年の夏の終わりです。

 

そもそも兵庫県をベースとしてプラス京都と関西に店舗を展開していた

弊社がなぜ唐突に東京のそれも新宿のファッション系に強い商業施設に出店を

したのかを本日は少しだけお話してみたいと思います。

 

 現在、更新が滞りまくっている「大塚呉服店物語」にも書いておりますが、

 

このブランドを立ち上げる為に私は”中川政七商店” の中川淳社長に相談する

事から始まりました。

この時点ではこういったブランドを作りたい、こうしたいなどといったプランは

まるで考えていませんでした。相談後、一から組み立てて頂きました。

(このあたりの事は上の連載記事に書いております。お時間あれば是非。)

 

で、京都のお店が出来てから1年が経った時に中川社長から展示会の参加の

お誘いを頂きました。

※こちらのイベントは問屋、小売店やプレス、メディア関係者向けとなっており

 一般の方は参加できません。念のため。

 

 ありがたいことに「自店ブランドのアピールの為に」とのご好意で。

『うーん』と一瞬考えましたが(なにしていいか分からない)

せっかくですしなにか発展したり今後のアイデアを頂けるかもしれないと

参加を決めました。

 

会場自体は商品の卸受注のお取引がメインの目的である中で、

大塚呉服店をどのようにアピールをするかを考えました。

 

みなさんのご協力で決めた事は、「商品を置かない」ということでした。

(参考用に少しだけ用意しましたが)

なぜなら伝えたいものは商品やサービスそのものを不特定多数の方に

アピールしてもしょうがないと思ったからです。

 

そのかわり伝えたい事としては、

 

①お店のコンセプト

②他店(同業、異業種関わらず)との違い、独自性

③ビジュアルでのブランドイメージ

 

と決めてディスプレイの構想を練りました。

 

当時の写真を探してみたのですが見当たらず(スイマセン。また後日)、

何を陳列したかというと京都店の特徴である石材やタイル、什器の一部、

陳列棚やハンガー、小物に少しだけ陳列例として商品を置きました。

 

フライヤーなどは用意せず説明用にipad1台のみ。

それに店舗や陳列什器、着物を着たイメージ写真を大量に入れてご紹介しました。

 

お店を見るプロである商業施設やプレス関係者の方に向けての提案ですので

普通の小売の方や同業者の方は首を傾げる人も多かったです。

 

中には、

「これは着物ではない」

「こんなことしちゃいけない」(ハンガー吊りとか)

とお叱りやアドバイスも受けました。

 

でもいいんです。

伝えたい人に伝われば。

 

たくさんの方と名刺交換やご説明をする中で、

「着物は好きだけど着物店に行けない」という若い女性が立ち寄られました。

商業施設の方という事でしたがお名刺は切れてしまったとの事。

 

どうしてか理由を聞くと、

 

・価格の幅やルールが多すぎる、分かりづらい

・お店の見た目がすでにプレッシャーになる、古い

・着物は和装の世界にこだわりすぎる、ファッション性が偏りすぎている

・なにより“おしゃれ感”が感じられない

 

とズバズバ。

わかるわあ。

そこそこ長い時間お話をさせて頂きその場は終わりました。

 

会期も終了し、会社へ戻り沢山の方の名刺やご意見をまとめたりしておりますと

その後何軒かお問い合わせのご連絡を頂きました。

 

で、真っ先にご連絡頂いたのが上記の女性からなわけですが

JR東日本の商業施設担当の方でした。

 

「ルミネ新宿でPOP UP SHOPやりませんか?」

 

これが2013年の9月のお話。

この約1年後、新宿でお店をオープンすることになります。

 

このままさらっと終わろうかと思ったのですが、

展示会を参加しながら頂いた意見で、

商業施設側や異業種の小売店、一般のお客様からみた『着物店』

というものがどのようなイメージなのかという現実や

大塚呉服店に興味を持たれた部分などを明日書いてみようと思います。

 

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。