着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

大塚呉服店物語 ②

 

f:id:tsukachan330:20150425121506p:plain

                              Designed by Yusuke seki

こんばんは。大塚です。

いやあ今日もあったかい、いやむしろ暑かったですね。

では、昨日の続きからです。

 

2012年冬、100人超の参加者が見守るセミナー

「日本のものづくりを元気にする! - シンケンの取り組み -」

がはじまりました。

        

              ※注:シンケンユニットは各人が現在大変多忙とされているので

                    コンサル案件など停止されている可能性があります。

                    3年前のお話ですのでその上でご覧下さいね。念のため。

 

なんとしてもヒントを持ち帰ろうとメモ片手に聞いていきます。

登壇されたのは、

 

中川政七商店十三代 中川淳さん

 リンク → 株式会社中川政七商店

 

method代表 山田遊さん

 リンク → method

 

丸若屋代表 丸若裕俊さん

 リンク → 丸若屋

 

 エイ出版 高橋俊宏さん 

 リンク → DiscoverJapan 日本の魅力、再発見[ディスカバー・ジャパン]

 

この4名。

チームを組んでそれぞれの得意とする分野を活かして

日本のものづくりの為に動く「シンケン」という

ユニットの活動や考え方を発表するというセミナーでした。

 

いまでもこのセミナーのテーマの一文を覚えていますが、

『ものづくりに関わるすべての人々の悩みにお答えします!』

 

 ん?

 

とにかく非常にためになるセミナーを聴かせてもらい、名刺交換の時間ですよ。

100人中80人くらいが名刺交換の為に4列作って行列していました。

私は真っ先に中川さんの列に。

名刺を渡して「あれ?WAKONさん?」

おおお。幸い覚えて頂いていたようで嬉しかったです。

 

セミナーのお礼を伝えるとともに今の自店の現状を伝えた上で、

「なんとかしたいと思っているんです!」と。熱く語るわたくし。

後ろ超並んでるのにうざかっただろうなぁ。今考えると。

なにかあれば後日連絡を、とまとめ終了。

 

 他の方にもそれぞれ名刺を交換させて頂き、東京ビックサイトで

同時に開催されているギフトショーを見ながらふと思ったんです。

 

ん? 

 

「よく考えたら、ものづくりに関するワンストップのコンサルユニット

 という事はメーカーとか卸向けでウチみたいな小売業って対象外なんじゃないの?」

 

 あ、やっちゃったかー……。とか

思いながら姫路に帰り、もう一度どうするか今回勉強した事を元に

今後どうするか再度考え………、

 

る前に中川さんの本社に連絡を入れました。

 

考えすぎたら多分行動出来ないと直感で思いました。

たぶんここで躊躇したりちょっと考えてからってやると

ビックリするぐらい動かない自分を知っていたので。

 

いつでも空いている日時でお話を聞いて頂きたい。

お願いします。とご連絡。

 

幸いお忙しいだろうに時間を空けて頂きました。

これは本当にありがたかったです。

 

結果がどうなろうとも、とにかく話を聞いて頂けるという事は当時の私は

不安の中で今後どの方向に進むべきかを迷いに迷っていた時期でしたので

少なからず後ろ向きではないと思う事が出来たからです。

というか当時は考えがドツボにハマっていたのかもしれませんね。

 

で、奈良に行ってみるととですね…。

 こう、なんか我が地元の風合いが。

 

奈良はかなり小さい時に行ったきりで、

大人になってから初めて奈良に行きましたのでより思うんですが、

 

”なにもない”気がする。そんな空気。

 

ここにあのオシャレ工芸の中川政七商店の本社があるのかと?

 

そんな雰囲気の中、忽然とありました。

 

f:id:tsukachan330:20150425110422j:plain

                                 中川政七商店本社

 なんか2010年にグッドデザイン賞とか取ってるんですけどー。

 

ディレクターが水野学さん(くまモンなど)、デザイナーが吉村靖孝さんの

超豪華な社屋。(後で調べて知りました) 

 

到着してからガクブルでお邪魔したのを覚えています。

オラみたいな田舎モンがこんなシャレオツな建物入ったら怒られない?

大丈夫?みたいな感覚。

 

会議室に通して頂いて、

 約2時間ほど時間を頂いて聞いて頂きました。

ざっとした内容が以下の事。

 

・自分のお店の成り立ち(部門別の売上の構成など)

・着物業界の現状と今後の予測

・今後の見通しが読めない、不安な気持ち

ブランディングをするにしてもどうすればいいか分からない

 

などなど。

その場でその対策など様々なコンサルをして頂く訳ですが、

 

「基本的に継続してコンサルをさせてもらうのは

            メーカーさんとか卸さんなんですよ」

 

あー。ですよねー。ふんわり断られてますね。

 

て、いうか日本の工芸を元気にする!って言ってんのに。

対象が小売りではない事は知ってて来てますからそこは全然大丈夫。

精神的ダメージはありませんでした。

 

最後に聞かれたのは、

 

・今後ブランドを立ち上げる、しないにせよ担当は先代主導なのか自分なのか。

           (当時代替わりは終わっており私は社長、父が会長)

・ブランド立ち上げには結構な労力・資金・期間が必要になるができるのか。

 

全然見通しとか分かりませんでしたが自分がやりますできますと言って、

その日は終了。

 

で、帰りましてから次の日。

ここまでの話は一切、ウチの親父(会長)には知らせていない事なので、

ここまでの事と次第を報告含め説明しました。

 

「多分中川さんには断られるけど今とは違う事をやらないといけないと思う」

「あなたのようになりたいけれども私にはなる事ができません」

「自分がやれる事なんじゃないかと思う事を今、探して考えています」

 

思う所もいろいろあったと思うんですが、

「どちらにせよ今後生きていくのはお前達なんだからそれでいいんじゃないか。」

 

(この間15分)ヒュー。

我が父ながらカッコいいぜーと思いましたよ。ホント。

 

どちらにしろなにかすぐに動いて行かなきゃなー。

さて、なにから手をつけていこうかなー。

 

 

 としている3月中旬、中川本社の広報さんから連絡が。

 

「諸条件ありますが、コンサルお受けします」

 

 

マジですか。

 

 

諸条件というのを要約すると、

 

・あくまで店作りやその運営が中心となる為コンサルのメインは

 山田さんにして、中川さんはブランディングの担当で。

 

・いろいろと分析をした結果、新たなブランドを立ち上げる必要が

 ある場合もあるのでそのつもりで。

 

との事でした。

 

おお!!うれしいなー。これで前に進められる気がするぞー!!

よーし!!!!!ガンバンゾーーーー!!!

 

 

「あとですね」

 

 

「現在、中川が長期のTV取材を受けていまして、

 今回の事例、密着取材させて頂きます。」

 

 

 は?

 

 

 

「あ、全国ネットです」

 

  

 え?

 

 

 

続きます。

 

 

 

本日も最後までご覧頂きましてありがとうございました。