お寿司が高い理由、着物が高い理由 中編
そもそも論なのですが
価格が「高い」「安い」というのは
それを判断する人や環境によるわけでして一概にここからのラインがそうだよー
というのはないと思います
お寿司に一人10万円かかったしても
着物一着100万円しても
それを食べたい、着たいという人にとっては安い場合もあるわけです
高いか安いかそれを分かつ理由
それはお店の格や素材の良し悪し、技術や加工の差異、希少性
そういう事もあるとは思いますが
もっと重要なのはこの2つ、
①価格の相場や基準の認知
②費用対効果に見合うかどうか
どんなものにしてもこれらが無ければ問答無用に「高い」のです
(支払える、買えるというのは別として)
簡単に解説しますと
①は、
お寿司で回転寿司といったら一人◯◯円くらいだろう
回らないお店ならお酒別、大体おまかせで◯◯円くらいかな
◯◯っていったら名店じゃないか◯◯円くらいは覚悟してないとな
といった当たらずとも遠からずなイメージが湧くかどうか
相場が自分や周りの人達が共通で認識出来るかどうか
例えば、
1000万円する着物を着て出かけたとしても
それの価値が分かる人やそれにふさわしい場所に行かないと
全く無価値にもなってしまうかもしれないという事です
これがマッチしないと『高い』
②は、
ちょっとお腹が空いたから家族みんなで
銀座◯◯にお寿司食べに行こうか? と小さな子供を連れてフラっと立ち寄って
「そうだな、大将とろサーモンいいとこ頼むよ」と言ってみたり
(いますよまれにそんな人)
大事な商談やプロポーズのデートなどに回転寿司のカウンターに座って
赤出汁と茶碗蒸しをタッチパネルで注文してみたり
(いますよまれに略)
というかフツーそんな事する人はいませんよね
例えば、
一尾500万円するマグロを食べる会が参加料10万円として
マグロそのものを食べるだけではなくて普段行けない場所、会えない人、
非日常的な体験や出会いなど様々なシチュエーションなどがなく
ただ淡々とマグロ料理が出てくるだけではその企画は『高い』
まあ一例ですが単純に価格のみがその基準というわけではないのです
長々と何言ってんのという当シリーズですが、
これを長年地でやってしまっているのが着物業界で
相対的にその価値が下がって来ている&他に代わりがいくらでもいる中
全盛期から変わらずお客さま任せになってしまっている現状
そこを反省しつつ振り返ってみようと思いながら
ちゃんと次回オチを作れて着地できるか不安が残る
そんな春の夜
つづく
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