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兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

なぜ大塚呉服店なのか? 15          「洋服屋さんとなぜ違う」

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「なぜそんなところに手間とお金をかけなければいけないのか?」

 

そう思っているんだろうなという感じがありありと見てとれる

そんな着物屋さんはザラにあります。

 

お店の外観、内観、商品の陳列什器、備品、店舗ロゴや買い物袋、

スタッフやその接客応対、DM、HP、SNS、イベント、アフターフォロー

などなど

 

まるで気にしないのか、気にならないのか分かりませんが

そうした事は二の次。

いずれ機会があればそのうちと言いつつまるで行わない

中には数万〜数十万円する着物などをお買い上げ頂くお店とは

とても思えないようなお店もあります。

 

(これはウチのお店が出来ているとは

 まだまだ言える事ではないので

 自分たちも省みなければいけないと思いながらなのですが)

 

さて、そんな着物業界と比べて

たとえば同じファッションでも「洋服業界」はどうでしょうか?

大企業のブランドや個人店などの店舗の規模や

マーケットのサイズ、ライバル店の数など差はあるでしょうが

大きな違いがいくつかあります。

その一例を。

 

1.対象とするお客様に合わせたお店や品揃え

 

  普段着はカジュアルに

  礼装着はフォーマル

  若い方向け、中年・年配向け、

  派手め、明るい目、シック、個性的

  それぞれの組み合わせなどによってお客さまや

  お店が伝えたい事は変わります。

  それに合わせたお店になるはずですが着物は違います。

  全方位的なお店が多いと思います。

  礼装着も普段着も子供服も婚礼衣装も和装品も雑貨も

  年齢も関わらずなんでも取り扱います。

 

2.取り扱い商品の価格帯と陳列

 

  洋服屋さんは大体の価格ゾーンがあります。

  たとえば3000円が中心の量販店などでしたら1000〜10000円位の幅で

  商品アイテムや価格ごと分かるように陳列されています。

  セレクトショップなどでも隣にいきなり3倍や10倍の価格のものが

  普通はゴロゴロ混ざっていたりはしません。

  着物はこれがあります。

  「一万円、三万円、二万円、四万円、十万円、(←えっ)、八万円」みたいな。

  そのお店の中心価格帯が分からないし

  見た目の違いで価格差が理解しにくいというケースが多いです。

  しかもその後加工代も掛かってくるものも多いです。

 

3.商品に「ゲタ」を履かせる

 

  買ったものの価格に対してそれ以上の価値を感じる事を

  付加価値といいますがそれを感じる部分は様々なところにあります。

  それが上記に書いたような部分が一例です。

   お店の外観、内観、商品の陳列什器、備品、店舗ロゴや買い物袋、

   スタッフやその接客応対、DM、HP、SNS、イベント、アフターフォロー

  

  今時のお安め洋服屋さんでもお買い上げの商品をきちんとたたみ、

  白布などで一枚ずつ包み、オリジナルの買い物袋に入れ、

  商品の不具合などのアフターのためにショップカードや保証書を渡し、

  出口まで商品を持ってお帰りの際にお渡しをします。

 

  気の利いている着物屋さんはあまりないような気がします。

 

 

私がここで言いたい事は

決して洋服屋さんが優れているというお話ではありません。

 

少なからずお洋服よりもはるかに高いものが多い着物を

取り扱っている訳ですから

もうちょっと気配りをするべきなのではないかと思うのです。

 

お金だけをかければ良いというものでもありません。

掛けなくてもできる事はたくさんあると思います。

というか、その前に無料のSNSや店内の商品整理、陳列、清掃を

ちゃんとやってみましょうね。

 

と、

ちょっと先日見た着物屋さんがあまりに衝撃的でしたので

ついこんなネタになってしまいました。

超、我が振り直そうと思いました。

 

みなさまもお気をつけて。

 

以上です!

 

 

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