“昔は良かった”なんてどうか言わないで 1
(三越呉服店 呉服陳列場)
一昔前の駅前や商店街の一等地・郊外型商業施設のテナントの中には
少なくとも一件くらいは着物屋さんが入っているのが当然でした。
私が前職の際、最初に配属になった商業施設などは隣2件ともに着物屋さんで、
商品、サービスだだ被りのお店が3件横並びになっているという
今はあまり見ないようなロケーションのお店でした。
でもこういうのは当時は結構あったのですよ。
16〜18年前のお話です。
その頃の着物の市場規模(小売・古着・通販)というのは、
6000〜7000億円くらいあったかと思います。
(ピーク時は約2兆円、現在は3000億円前後です)
その頃からピーク時の頃を知って経験した人たち、
私よりも1、2世代の上の方が内輪の話の際によくおっしゃっていました。
「昔は“ガチャマン”って言ってなあ凄かったんだよ」
(ガチャっと織機1回織ると万と儲かるというメーカーの逸話)
「昔、一回の催事だけで◯◯千万円を販売した事もあるんだよ」
「昔は女優の◯◯さんとかをイベントに呼んでよく食事とかしてたなあ」
「仕事が終ったらその足で銀座や祇園に毎晩飲みに行ってた」
「昔は100万円くらいの着物がポンポン売れていた」
「 今はダメだね。
昔はよかったなあ。 」
こんなのをね。
そういえば20代当時から聞いていたなあ。
で、40代になった今現在も聞くんですよ。
ついこないだもお話をさせて頂いた際に
似たような事をお話されている60代の着物経営者の方もいらっしゃいました。
えー、っと。
田 舎 の ヤ ン キ ー か
「俺、昔は結構ヤンチャしてたんで」
「伝説の◯◯先輩と知り合いなんだよね」
「アレ、今でも有名な話だけどやったの俺なんだよ」
「舎弟が数十人いる マブで」
こんなのと変わらない。
聞けば聞くほど悲しくなってしまいます。
(まあ、着物業界に限った話では無いのでしょうがね。
現在はあれほど多くあった着物屋さんは
その数も減り、ファッション系の商業施設などからは
世情に合わなくなった事やいろんな事件、事情の変化等があり、
閉店・移転をしたりなどして姿を見かける事が
少なくなってしまいました。
どうしてそうなってしまったか?
その原因はそれはもうたくさんありまくりなのですが、
一般の方からよく聞く事をまとめるとこんな感じでしょうか。
・あやしい
・高そうな気がする
・売りつけられそうな感じがハンパなくする
・周りのお店に比べて違和感がスゴイ
・イベント時などたまにお店が中を覗けなくしてある
・不明瞭な部分が多い気がする
・なんかすごくしきたりとかルールとかうるさそう
・費用対効果が適正に見えない
・レンタルでなぜいけないのか?
など。
でも、これってわかっている事なんですよ。
とくに上記の『昔はドヤ』な方などは特に。
現状とのギャップが大きければ大きいほど
そのように思ってしまうのでしょうか?
じゃあ、今まで何をしてたんだ?という現状はまさにこれ ↓
なわけですが、
そこはやはり業界でもう一度
「昔」ではなく「未来」を考えなくてはいけないと思うのです。
書いてる事は壮大ですが
スケールちっちゃい話になると思いますが(笑)。
ふと思い出してイラッっときたので
そんな事を不定期で数回に渡って考えてみようかと。
(適当ブログなのであまり期待しないでくださいね)
風がやんだ姫路の夜でありますです。
今日もあたたかいなあ………。
つづきまーす
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