着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

「ペラペラの着物」って、あなたはいつもそういうけれど 前編

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以前にブログにも書いたことありますが、

実は現在着物を着る方は若い方を中心に増えています。

ほんとだよ。  

    

(書いててなんか長くなりそうなので今回の話は2つに分けます)

 

 

もちろん日常着として毎日着る人がガンガン増えているというよりは、

季節やイベント、旅行などの際に着物を着てみたという人が

増えているというのが正しいのかもしれません。

 

でも、それでもスゴくない?って思っちゃうんですよ。

着物業界の中の人としては。

なぜかといいますとこの現象というのは

着物業界が起こしたというものではないからです。

 

いわゆる“市場”が勝手にやってくれてるわけです。スゲー。

(あ、もしかすると私が単純に知らないだけで

 ものすごい影響力ある業界人が企画を組んで成功しているのかもしれません

   その場合はごめんなさいね。是非教えていただければと思います。)

 

例えば夏になると着る機会がうじゃうじゃあるアレ、

 

「 浴 衣 」

 

これいつ着ますか?

その機会をおさらいしてみましょう。

 

「お祭り」・「花火大会」・「その他各種イベント」・「飲食店など季節の制服」・

「旅行に行った際旅館など」・「ちょっとしたお出かけ」・「コスプレ」・「ウフフ」

 

などなどでしょうかね。

 

大体6月から8月にかけて見かけることが多くなります。

それを目にした時あなたはこう思った事ありませんか?

 

 

「アレ?今日ってこの辺で

 何かイベントとかあったっけ?」 

 

 

はい。

 

あった方、その感覚忘れないで今日の本題まで持ってってくださいね。

 

 

今回のお話の内容は大きく2つです。

 

①どうして着物は特別なものになったの?

 

②バカにされて

 着物を続けるメンタルの人ってそういないよ?

 

当ブログはテーマによって伝わってほしい方向けに

発信を行っておりますがその対象は毎回変わります。

今回の話を伝えたい人それは誰でしょうか?

 

着物入門者?

いわゆる「着物おせっかい」おばちゃん?

一般的な着物ファンの人たち?

 

ノンノンノンノンノン。

 

着物業界関係者。

そう、そこのアナタですよ。

 

 ハイ、では。

このグラフを再度ご確認を。

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 うん。

見事なほど右肩下がりですね。

全盛期から考えたら80%オーバーのダウンです。

今、外の業界や一般の方から見たらビックリされますね。大概。

 

ダウン率ではありません。

現在の市場規模約3000億でもありません。

  

 

どこにビックリされるかというと、

 

 

全盛期に約2兆円も売上市場規模が

         あったところです。

 

えっ?そんなに売れてたの??

 

かつて 日本独自のファッションとして当たり前のものとされていた

『着物』は今や特殊な儀式や事情の際に着るものとして認識されているわけです。

 

先ほど浴衣の実例を挙げましたがあれって本来普段着の最たる物じゃないですか。

 (ちなみに本当はこんな感じですが)

浴衣 - Wikipedia

 

そんな浴衣ですら着ているの人を見ると

今日は特別な時期やイベント事なんだなと見えてしまうんです。

 

なんでかって、

着物を「特別な物」「非日常なもの」

に感じるようにしてしまったからなんですよ。 

 

で、①どうして着物は特別なものになったの?

の解説ですが結論を先に言っちゃうと、

 

全部ごっちゃにしちゃったって事です。

 

たとえばですが、

「ペラペラの着物」といういい方があります。

安物の適当な素材や加工の着物という意味だと思ってもらえればいいです。

または、すごい安物。

 

こういうのを着てかわいそうとか、

もっといい物を着ないといけないとかそういう意見もあるという事です。

 

あくまで意見交換ですが、昨年こういうやり取りがWeb上でありました。

そのまとめがコチラ。

 

 

どちらが正しいとか真意がどうとかは置いておいて、

意見の見方によってこれだけいろんな考え方が出てくるという事です。

人によっても捉え方が違います。

収集ついてませんが(笑)、さまざまな意見や考え方があると。

 

「着物」というのは字のごとく「着るモノ」の総称です。

昔はそれが当たり前のものだった。

洋服やさまざまなファッションが認知されたり取り入れられたりすると

着物の立ち位置がそれぞれの状況によって変わっていくのです。

 

それを変えてしまったのはわれわれ業界の人間なのではないかと思います。

 

着物はこうであるべき。

守るべき部分はこう。

もっと知識や教養をもって。

 

この考えを日常着まで義務付けてしまったという事が

今日の現状になってしまった気がしています。 

 

なんていうんでしょうか。

自由が感じられないんでしょうね。

だからみんな思うわけですよ。

 

「本当に日本人は昔こんな面倒くさいものを日常で着ていたの?」

「そんなに売れていた、当たり前だったのが信じられない。」

 

まとまっていない上に長いわ!!

 

明日に続きます。

 

ねーむー。

 

 

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