着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

気がついたら1年経っていたお話 その3

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こんばんはオオツカです。

 

続きです。

長々となってしまいました。

今回で最終です。

 

念の為に申し上げておきます。

店舗を運営されている方または呉服店を経営されている方に

商業施設への出店の仕方を書いているわけではありません。

現在のお店の立ち位置と相手をするお客様がどうなっているのかを

確認して問題あれば修正を自分からやって頂きたいという思いで書いています。

ので、お手柔らかにお願いします(笑)。

 

その後、POPUPは初登場としてはお陰様で上々といえる結果であったと思います。

最終日の催事撤収作業にお邪魔した際に「常設店舗」の打診を頂きました。

これもその後色々と物語があるのですがこのお話はまたいずれかの機会に。

 

POPUPの検証をする前に

まずは、“その1”でありました展示会で様々なご意見を頂いたことについて

から書きたいと思います。

 

参加させていただいた中川政七商店さんの『大日本市』というイベントは、

 基本的に「仕入れやさまざまな決裁権をもつ」管理職級以上の方が来られます。

 

時には代表自ら来られる事も。小売、卸、商業施設、メディアなど。

中川社長自体が有名人ですのでそれはもうビックリするような色々な方がご来場。

で、そんな展示会に着物が置いてあるわけですからいろんな

ご覧頂いてぶっちゃけトークが炸裂するわけですね。

着物屋に対するご意見たくさん頂きました。

厳しめのものを覚えている範囲で。

 

ケース1:商業施設の方

    「着物屋は周囲の店舗と比べて違和感が出てしまう。古い。」

    「なにかというと催事やアンケートなどを行う。胡散臭さを感じる。」

    「数年前からエリアによってはご退店頂いてる。新規では構想に入れない。」

    「ターゲット層が分からない。広すぎる。」

 

ケース2:卸・小売のバイヤーの方(同業の方含む)

    「そもそも何を売っているのか、何が得意なのかよく分からない。」

    「どうしてあんなにお客様が少ないのに商売が成り立っているのか不思議」

    「価格が高すぎる理由が分からない。その割にはお店がチープな感じ」

    「センスが感じられない。正直ダサいと感じている」

 

ケース3:メディアの方

    「回復の兆しがほとんど見られない衰退業界と認識している」

    「地域のイベントや他の行事などと一緒には記事にできるが、

     業界単体のニュースはインパクトが弱くて使えない事が多い」

    「次に注目されるとしたらオリンピックかな。(決定直前でした)」

    

もちろん肯定的に着物業界を捉えて応援して下さる方も多かったです。

着物が好きでよくお召しになるという方もたくさんいらっしゃいました。

しかしながら、上記のような意見もいろんな立場の方から聞くと

『たしかに』と思ってしまう部分も多くあったのは事実です。

 

その2でも申し上げましたが着物屋が敬遠されている理由はいろいろあるように

見えるのですが実はシンプルに一つの事が原因になっていると思います。

 

弊社、大塚呉服店ブランドではこういった意見や実店舗の現状を考えながら

行ったブランド形成から今回のPOPUPまでの様々な行動は一言で申せば、

 

「知って頂きたいお客様に何屋か認識して

  もらえるようにしよう」

 

という事でした。

 

屋号の大塚呉服店も40年前のものですがこの名前を聞いて

化粧品店や雑貨店とは思われないでしょうし、

取り扱い商品が全て普段着であるようにし伝統や歴史、しきたりとは

少し離れた場所でファッションとしてみて頂きやすくしたり、

雑多に商品を積み上げず値札を見なくてもある程度の価格を想像しやすくし

いつも商品が動いている新しい小物が増えているようにしたりなど。

 

全然出来上がっていない発展途上のお店ですが、

 

なんとか新しいことに挑戦しよう。

 

より楽しいお店にしていこう。

 

着物屋だから出来ないなんて事は無い。

 

と走り続けた1年でした。

なので早かったなあ。

しかし現場はもっと苦労しただろうなあ。と。

 

さて、いろいろと説明不足の所も多々あるかとは思いますが、

その3までいきましたしそろそろ纏めにかかりたいと思います。

 

「何屋かよく分からなくて怖い」

 

今の着物屋さんはこれが多いのだと思います。

一番の問題は本来ターゲットとしているお客様にまでそう思われている

事なんじゃないかなあと。いろいろやりすぎて。

 

お客様やその周りはそう思っているんだと思います。

別にお金をかけてお店にデザインを入れて作ったり

新商品を自社で開発をしたりということではなく、

 

・自分のお店のお客様は一体誰なのか分かっているか。

・そのお客さまにお店の特徴を知って頂くように 

 伝えられているか。継続できているか。

・そしてそのお客様と関係性を作る努力をしているか。

 

なのだと思います。

 

 大塚呉服店ではどのように行っているかという事はざっとで

一部ご紹介いたしました。まだ全然足りないと思っています。

 

例えば本当の一級品を取り扱う高級品のお店があったとします。

 

商品の品揃えや知識、スペックばかりを売りにしていませんか?

しきたり・行事・習い事についてを知っていなくては恥ずかしい事だ

とかお客様に言ってませんか?感じさせていませんか?

お手紙、SNS、その他コミュニケーションを定期的にとっていますか?

 

 例えば「カワイイ」着物を取り扱うお店があったとします。

 

そのお客様は何歳から何歳の方ですか?

カワイイって定義を決めていますか?感覚頼みになっていませんか?

お客様が最も心地良いと思っていただける環境にお店はなっていますか?

 その着物を着たらどうなってどうメリットがあるか発信していますか?

 

などなど。

 

そんなこと言ってる暇があったらお前の店をもっと良くしてみろと

言われそうなので頑張ってまずはそうなるようにしてみます。

でも良かったら自分のお店をもう一度見直していただきたいなと思います。

 

どんなに良い商品を置いていても、

どんなにステキな店舗環境でも、

どんなにカリスマ的なスタッフがいても、

 

お店の存在や独自性、その価値が伝えたい相手に伝わってなければ

まるで存在していないに等しいことなのですから。

 

まだまだ文章が下手くそで支離滅裂になってしまいました。

精進します。

 

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございます。