着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

気がついたら1年経っていたお話 その2

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みなさまこんばんは。

オオツカです。

 

はじめに申し上げておきます。

急遽はじまったこのシリーズはある方に向けて書いています。

その人にはどストライクで響くはず。

 ………多分。

響けばいいなあ。

 

昨日の続きを書いていきたいと思っていますが、

長くなって読んでいただくのが面倒になってもしょうがないので、

先にオチから言っておきますね。

 

小売店舗を展示会で『着物屋のお店の紹介をする』

イベントに参加させて頂いた際に意見交換をさせて頂きました。

本当に様々な業種業態の方、商業施設の方、各種メディアの方、芸能人の方など。

 

“業界の外”から見ると着物屋さんはですね、

 

「何屋かよく分からなくて怖い」

 

 以上になります。

 

ここに着地するようなシリーズ話になるものだと思って頂ければ。

 

今回で終わらなければ次回で最終にします。

その上でよろしければ続きを読んでみて下さいね。

 

 

では、続きです。

 

そもそも東京にお店を出したいなんて全くイメージも持たず、

漠然と考えていましたのでその意味などは分かりませんでしたが

(そもそもPOPUPの言葉もちゃんと理解していなかったような……)

新しい着物屋(自称)を作って自分から発表した以上、

一番最初にお声掛け頂いたところでイベントをしようと決めておりました。

 

丁度タイミング良くといいますか年末から年始にかけての

イベント「ココルミネ」が開催される予定となっており、

そちらに参加する事にしました。

 

 約15坪の広さをもう一つ別のブランドと分割して催します。

ウチは「着物、もう一方は「お米」

そして周りのお店は日本有数の女性服ブランドがずらり(笑)。

 ちょっとしたカオスな空間でした。

 

あ、ご一緒したAKOMEYAさんのランチ超美味しいので

お近くに行かれた際は是非お立ち寄りくださいね。と、プチ情報。

AKOMEYA厨房|AKOMEYA TOKYO

 

イベント期間中の陳列什器などのレンタルなどもあったようなのですが

となればこそ、中途半端に『商品を前面に出したお店つくり』をしても

しょうがないと思い時間はありませんでしたがデザイナーの関さんに

振り切ったディスプレイをお願いしました。

 

それが以下、

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                                designed by yusuke seki

 

催事期間は11日間。

正直に申せば、その短期間にしかも売り上げの予測もたてづらい状況でしたが

それなりの予算とデザインをかけてPOPUP店舗の環境を整えました。

 

簡単に店舗の特徴を解説します。

 

◯床に敷き詰めてあるのは檜(ひのき)のウッドチップです。

 意図はたくさんありますが香りや入店して頂いた際に感触が印象が残る、

 京都のお店が東京にやってきた(神社の砂利的な)などの イメージをして頂くなど。

 

◯価格帯別に陳列方法を変えています。

 真ん中の写真を見て頂いて、

 

 中央の枠はハンガーで陳列、1万円。 

 左奥のグリーンの棚は置き陳列、3万円。

 見えにくいですが一番奥の棚、お盆に入れて引き出しにしています、5万円。

 

 と分けました。

 あと入店して頂かなくても通路で商品を見て手に取って頂けるように

 ディスプレイされています。気に入らなければそのまますぐ離れられるように。

 

◯商品を一番きれいに見える量でおさえ、在庫は茶箱または倉庫にストック。

 常に商品が動いているようにしました。

 たくさんの商品があった方がお客様が選びやすいと思いがちですが

 その考えは排除しました。

 

 で、なんでこんな事をやったのかという話なのですが、

京都からスタートしたこのブランドが東京で通用するのかを見たかったと

いう事もありましたが、

 

最も重要な目的は

 

「自分達がお客様になって頂きたい

 着物の初心者、中級者の方に“着物を着てみたいな”

  と思ってもらえるお店を表現したかった」

 

という部分でした。

 

その反応がどんなものなのかを見てみたいと。

 

まず、商品のラインナップについても“年末年始に着てみたい着物”ということで

洗える着物を中心に全てカジュアル、普段着となっています。

振袖などハレの着物、礼装着は一切置いていません。

 

次に着物以外の洋装のアイテムをたくさん用意しました。

バッグやアクセサリー、ショールやコートなど。

着物はこういうスタイリングという常識と違うものを見て頂きたかったので。

 

最後に販売は全て弊社の20代の女性スタッフが行いました。

ので、年末年始で申し訳なかったのですが関西から5名出張してもらいました。

直接、もともと全くの素人であった自分たちが超着物初心者のお客様の

 お悩みやそもそも分からない質問などをお答えできるように。

 

全てはこのお店を見て頂きたい、

 

「今まで着物に興味がない、興味が薄れてきたお客様」の為に絞り込んで、

 

「着物が着たくなる」ようなイメージを持って頂けるようにという狙いです。

 

あくまで私どもの目線による、ものなので正直ハラハラものでしたが。

 

 その結果がどうなったかというお話や、

上記の方に伝えたい本当の事は次回で纏めさせて頂きます。

 

本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。