着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

どうも!エクスマ64期生の「つかちゃん」です!  前編

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みなさまこんばんは。オオツカです。

昨日はもう眠さの限界で当日中のブログアップならず。でした。

ふー。いかんな。

という事で戒めの為に本日アップと明日の分と連投します。

そんな前編中編後編に分ける本日のブログです。

 

で、昨日はですね着物業界の方々とたくさんお話をする機会がありまして

現状の報告や様々な困っている事や事例の発表など

意見交換をしに大阪に行っておりました。

 

その中で出たのがWeb周りのお話。

自社のホームページやSNS、広告、EC(Web通販)、カタログなどの

整備や活用状況について各社意見を聞いていたところやはりというか

ほとんど活用されていないか意識的に“関係ない”と避けられておられるのが

ほとんどという結果でした。

 

みなさん自社のHPはお持ちなのですがそれについては外注でお任せという

ケースが多く、中には

「なぜパソコンを商売に組み入れなければならないのか。

 その意味がまったく分からない。」という方まで。

 

心の中で『おいおいおいおい、オーーーイ!!』とツッコミましたが

ここはグッとガマンの子でした。

そんな私もついこの間までほとんど似たような環境だったので

意見出来たものではありませんしね。

 

何度かこのブログでも触れさせてもらっておりますが、

私がSNSを本格的に始めたのが今年の2月末の事。

 

Twitter、インスタグラムのアカウントを開設し、

今までは大学のサークルのごくごく限られていた範囲でしか閲覧出来ないように

していたFacebookを誰でも見てもらえる公開に設定しました。

その後、3月に入りようやくこのブログをスタートする事となりました。

その理由というのがコチラ。

藤村先生が主宰されているエクスペリエンスマーケティング、

通称「エクスマ」。

コチラの塾に64期生として勉強をさせて頂く事が出来たのがきっかけです。

 

本題に入る前に業界のおさらいを少しだけ。

 

我々のきもの業界というのは規模で申し上げると約30年ほど前が

全盛期と言っていいと思います。

売上で申しますと約2兆円という小売市場でした。

2014年の最新小売市場規模は【2855億円】。

なんと85%減です。

 

http://www.yano.co.jp/press/pdf/1383.pdf

矢野経済研究所による2015年調査結果です(PDF注意!)。

 

様々な要因や原因がありそれをここで全て語るには知識も文字数も

足りませんのでそれはしませんが要は、

 

[そこまで落ちこんだ主な原因ってなんだ?]

 

というのを主題に今日は前編後編にわたって書いてみようと思います。

 

原因その1

業界内差別化の方法が【価格や付加サービスの競争】になっていった。

 

長年に渡るデフレ(モノやサービスの価格が下がっていく)という環境の中で

着物業界含めその他の業界は差別化の方法が価格の競争、サービスの競争と

なって参りました。

 

分かりやすい例でいうと「振袖」。

着るために必要になる小物から仕立て、アクセサリー、着付け、ヘアー、

写真やプレゼントなどなど、「全◯◯点セットでいくら!!」みたいなヤツです。

 

商品や価格、サービスのみで他店と差別化を図ろうとするので

どんどんどんどんエスカレートの一途をたどっていきます。

価格を下げてみたり、

プレゼントをより充実させてみたり、

サービスをより良いものやお客さまの要望を取り入れまくったり。

自社の利益や商品のコストを削りまくってとにかく新規顧客の獲得に

ライバルの同業他社とピザの取り合いになっていったという事です。

 

原因その2

ライバルは業界内だけではなくなった。

 

今、着物を取り扱っているのは着物業界だけではありません。

レンタルを主にお店をされている業界や写真館、美容室、結婚式場や

貸しホール、飲食店、アパレル、観光地、葬儀社など様々な異業種の方も

着物を売ったりレンタルしたりされています。

例えばユニクロさんの浴衣とかね。

ざっと思いつくものを上げましたがもっともっとあるはずです。

 

業界の中でしか取り扱いが難しく参入の為の障壁が高かった着物も

今となっては望めばどの業種でも取り扱いする事が出来ます(ぶっちゃけ)。

というか、海外の工場で生地を作って縫製まで行ない完全にオリジナルのもの

を自社で作ってしまう会社も増えてきました。

 

そんな環境の中で例えば巨大企業と中小企業が差別化を図ろうなんて

 

商品   → 無理

価格   → 無理

サービス → 無理

社員   → まあ、出来なくもないけど継続して育てられるかどうか。

告知   → 無理

店構え  → 無理

 

がっぷり四つで勝負したって資本の差で勝てる訳ないんですよね。

しかもほんのすこーしデフレが脱却してきたとはいえ

まだまだ実感には遠く、次なる消費増税が控えている昨今ではなおさら

ウチのような中小零細企業には重くのしかかる問題という訳なのです。

 

中編ではエクスマの一部ご紹介を。

後編ではそこから中小企業がどうすれば可能性が出てくるかという

「エクスマ」を絡めたお話を書いていきたいと思います。

 

前編おわり。

続きます。

 

本日も最後まで読んで頂きましてありがとうございました。