着物屋をやっています

兵庫県の着物屋 有限会社みさ和の2代目がつらつらと商いに関係ある事ない事書いています

大塚呉服店物語 ③

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                                     Designed by Yusuke seki

こんばんは。オオツカです。

今回もお付き合い下さいね。

 

前回までの物語

大塚呉服店物語 ① - 着物屋をやっています

大塚呉服店物語 ② - 着物屋をやっています

 

「意思のあるお店、売場になっていない」とは中川、山田両氏の言葉。

 

とにもかくにもコンサルを受けて頂くという事が決定し、

まずは出来るだけたくさんの店舗を一日でまわって情報を集めた後に

打合せをしよう!という事で、

弊社の三ノ宮店から複数の店舗をまわる事となりました。

 

当日は中川さんの社員さんがアシスタントとして参加。名刺交換をします。

私含めて4人でさあお店を見ようとしたその時、

「遅くなりましたー」と爽やかイケメンの登場です。

私、FテレビでH道2001の製作をしております◯◯です。とご挨拶。

あ、マジだったのですね……。

「8月まで中川さんに密着しますのでよろしくお願いします」

へえ、長いんですね………。◯◯大陸とかも期間長いしそんなものなのか………。

 

では、改めてと店内を見ていただきます。

 

ここで簡単に三ノ宮店のご紹介とともにこの時期の弊社のお店の内容を

ご説明致します。

 

弊社は父が初代で立ち上げた着物の小売りのお店です。

大きく分けて2つ、

 

 ・昔ながらの営業さんのいる呉服店の「みさ和」

 ・着物初心者や興味のない人でも気軽に入ってもらう為に着物以外のものも

  たくさんの種類を取り扱う「WAKON(わこん)」 

 

三ノ宮店は神戸の三ノ宮駅から徒歩2分に位置していて、商業施設の1F角地に

ある約12坪ほどのお店です。

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こんな感じ。3年前。なつかしい…。

取り扱いの商品は、

正絹の着物、洗える着物、リサイクル着物、

和装小物、生活雑貨(手ぬぐい、ポーチなど)、インテリア雑貨(ランプ、お香など)、お菓子などなどたくさんの種類。

 

何のためにこのような品揃えにしているかというと以下の通り、

 

着物屋さんは恐い、着物に興味がない

        ↓

入りやすくて出やすい店にしよう。その後着物に興味を持ってもらうようにしよう

        ↓

対象年齢はお子さんからおばあちゃんまで広めにしよう

        ↓

スタッフも若いスタッフにしてたくさんのアイテムを取り扱うようにしよう。

                             ↓

お客さまが増える。着物ファンも増える。売上も増える。 → しあわせ

 

というフロー。

 

店内は手書きのPOPもバンバン書いてドンドン張り、割引もアリ。

価格帯も数百円から時には数十万円の商品も取り扱い(中心商品は3万円代)、

幅が大変広いものでした。

 

さまざまなヒアリングの後、各種数字の確認して頂いた後にお2人に聞かれたのは、

 

  ・「結局、このお店はどんなお客さまに買って頂きたいんですか?」

 

  ・「このお店と他店を比較してどんな部分が優れているんですか?」

 

  ・「ここでお客さまが買物をするメリットってなんですか?」

 

  ・「そしてそれをお客さまに伝える為にどういう事をしていますか?」 

 

 矢継ぎ早に質問を受け、ちょっとアワワとなりながら

今まで漠然としか考えていなかった事、来店客数が減っている事、

お買い上げの単価が年々上がっていて同じお客さまのお買い上げが増えている事。

 

つーか、なんにもしていない事を正直に話しました。

 

で、ハッ!っとなって斜め後ろ見るとハンディカムの2周りくらい大きい

ビデオカメラで撮られている!! 話しにくいぜ。

 

で、場所をウチの本社に移してさらに深く話をしていきます。

 

着物の業界はそんなに詳しくないというお2人。

業界の現状をお伝えします。

 

呉服業界のピーク時と現状の話。

現在の業界トップの話。

製造、流通などの現場の話。

その中で自社が何をしていきたいのかどういう存在になりたいかの話。

 

結構真面目に話をしながらハッ!と気付きますがやっぱりガッツリ撮られている。

私が撮られているわけではないんですが緊張しますわー。

 

その時に中川さんの発言で印象深いものは、

 

ブランドを作るってね、

インパクトが強い事をし続けることでも

デザインを良くして他との差別化をはかる事でも

自社にしかないオリジナル商品ばかりを取り扱う事でもないんですよ。

 

「商品やサービス、お店の全体イメージに一定の方向性を作り出す

 ことで他のお店との差別化を図ることなんですよ」

 

だからお客さまが目に触れる部分、商品や価格お店や買物袋に至るまで

同一のイメージになるように気を使っているのかと。

いえ、使っていません……。

 

そこで山田さん。

着物って洋服より値段が高い割になんでその部分に気を使わないんでしょうね?

 そんなお店はあるのかもしれないけれど調べた限りではほとんど見つからない。

 しちゃいけない風潮とかなんかあるんですかね?」

 

とりあえずその日は終わりにして

翌月に取りまとめと今後の方向性を掴むためにどうするか話をしようと終了。

 

で、その翌月山田さんの事務所にて打合せ時に

中川さんが、

 

「いい事例を聞いたので来月見に行きましょう!」

 

ほおお、なんですか?おしゃれ洋服屋さんですか?

 

「やまとって知ってます?」

 

 え、きものの? いや、実質業界ナンバーワ………

 

「新しいきものブランド立ち上げるのでレセプション行きましょう!」

 

は、……… えっ?

 

続きます。

 

今日も最後まで読んで頂きましてありがとうございます。

2打席連続で同じパターンですいません。