きものの価格が分かりにくいといわれる理由について③
みなさまおはようございます。
今日はホワイトデーですね。
お菓子業界の広告から始まったマーケティングがどうとかこうとか
毎年言われていますがいろんな所を巻き込んで
なんだかんだで普通に定着しているのは素直にスゴい事だと思います。
私は様々な理由があってブログをはじめてみたわけですが、
「ブログはまず100記事書いてから」とか
「文章は書きながら上手になっていくんだ」とか
まあ幸いいろんな方にご指導頂きます。
自身が飽き性な事もありますので
まず定着させるために100記事までペースアップで参りますよー。
さてさて前回中途半端に終わってしまった続きです。
着物の価格が分かりにくいといわれる理由について② - 着物屋をやっています
前々回は価格の高い安いの「基準」について、
前回は「定価」についての話をざっとしていきました。
今回は「値引き」「安売り」について書いていきます。
前回の中で分かりやすい事例として、
「2013年 楽天優勝セール事件」をヒント(笑)であげていましたが
今回はそちらの続きで参ります。
みなさんご存知(?)のように2013年の日本シリーズは4−3で
東北楽天が創設以来初の日本一に輝きました。
(前日160球投げて完投して負けた田中マー君が翌日の押さえに出たアレですね。)
で、楽天はそれを祝ってかつてないほどの規模のセールを
行なうとするわけです。
「楽天市場」での日本シリーズ優勝セールは何が問題なのか? | 山口巌
当時の監督は闘将星野仙一、背番号77。
コレにちなんでじゃあ、
と商品代から「77%」オフセールをやろうとします。
でも様々な経費がかかるのに赤字覚悟でやっても数が少なく、
一般のお客さまが買えなくて広告の意味がないし何より儲からない。
ピコーーン!
「定価いじればいいじゃん」
「オッケーオッケー、バレねーって」
↓
その結果
シュークリーム 10個 12600円
スルメイカ 10枚 17000円
iphone4S 4 3 万 (笑)
そんなもん 分 か る わ ー
この事件は当時大変問題となり、楽天の上層部や審査部を巻き込んで
WEBにおける割引・キャンペーンの信頼性を著しく貶める事となりました。
もちろん事前に楽天から承認を得ていなかった業者も居たとはいえ
一般のお客さまからすれば非常にインパクトが強く
2年たった今でも覚えている方は多いと思います。
で、前段が長くなりましたがこれと着物がどう関係あるのかという
話に戻りますと上記のシュークリームやスルメなどは前々回の①で
申し上げた通りなんとなくでも「基準」が分かるものですので
アホかーって言えるんですが着物はどうでしょうか?
さらに②でも申し上げた通り「定価」がないものがだんだんと売れなくなって、
他店との差別化を図る為の有力な方法が「値引き」となり
さらに過剰な表現へと走るようになってきたわけです。
たとえ、30%オフでも、2枚で1枚の価格に!とかいっても、
お客さまに 告知→販売 に至るまでに、
・各種人件費(社員、ヘルプスタッフなど)
・会場費(自社の外などで販売会を行なう場合)
・販売促進費(広告、お客さまの食事、交通費、宿泊費など各種経費)
・クレジット手数料などその他経費
が掛かっているわけです間違いなく。
コレどこに行くの?っていう事を、
最近のお客さまは思っているし分かっているんですよ。
「その割引前の元値正しいの?」
「各種サービスは商品代に上乗せされているんでしょ?」って。
こうなってくると割引の「率」とかって関係ありませんよね。
金額が信用されていない恐れすら出てきている訳ですから。
でも現状はというと他社(非呉服含む)と比べて差別化という事は出来ていません。
その差別化を「商品の希少性」や「割引」によってしようとする部分が
着物は明らかに顕著となりそれがいわゆる『価格にまつわる不振』となり、
そしてそれは着物ばなれといわれる一因となっているのです。
じゃあオマエの所どうなんだよ!って言われれば
現在も努力をしていますがまだまだ完全じゃないです。
頑張ります。すいません。未熟で申し訳ないです。
次回はなぜ各社そのようなバラバラの価格になってしまうのか
もう少しだけ掘り下げてお話しできればと思います。
まだまだ続きます。
本日も最後までありがとうございました。
今日も一日がんばっていきまっしょい。