相変わらずスゴい赤福の 「エクスペリエンスマーケティング」
みなさまこんにちは。
オオツカです。
本日は三重県は伊勢に来ております。
目的は3つ。
1、ウチもお世話になっている某デザイナーの誕生会
2、今年が本厄なので厄落としに伊勢神宮参拝
本日のお話は3の赤福と、
現在勉強中のエクスペリエンスマーケティング(略してエクスマ)※1を
くっつけてうまい事まとめられればいいなあと思っています。
結構有名な話なのでご存知の方も多いと思いますが、
三重県の伊勢市に天照大御神(内宮)と豊受大御神(外宮)をお祀りする
伊勢神宮内宮の隣に「おかげ横町」と呼ばれる商店街があります。
その中心にみなさんご存知の「赤福 本店」があるのですが、
毎月1日のみ販売される朔日餅というイベントがあります。
普段見かけるおもちに餡子を塗ったものとは違い、月変わりで
特別なおもちを販売する日なのですが、買う為の手順がスゴい!
リンク先をみてもらえば分かるんですが、
1、購入する為の整理券の整理券を前日夕方から当日明け方までにもらう。
2、整理券の整理券を正式な整理券と交換して並ぶ(AM3:30〜)
3、順番を待って買う→しあわせ
購入する為に2日手間が掛かるのと、超早朝から並ぶんです。
餅の為に。今回は約500名強並んでました。
地元の人も、旅行の人も、転売目的の人も前日から準備。餅の為に。
あ、ちなみに先ほどのリンクに書いてあるんですが、本店以外の
直営店でも購入する事は可能です。
私の場合神戸そごうで手に入れやすいんですが(それでも行列できます)、
うーん、なんかね行列してる人たちはみんな言うんです。
「本店で買う事に意味がある」
私今回で2回目なんですが、
初回のときクールに一言で言わせてもらいましたよ
「 餅 だ ぜ ?」
朔日餅の前日は周辺のホテルがいっぱいになります。
おかげ横町は通常の営業時間を相当前倒しして当日限定のイベントや
メニューを出したりしています。
この日は伊勢神宮の周りがお祭りの状態に街やお客さまが
盛り上げるイベントになっているんです。
並んでいる人たちは超フレンドリーで楽しそうです。
(一部修羅場にもなったりしてますが)
そこに、商品の価格や購入する為の手間、商品のスペックはあまり関係なく
自身が「祭り」に参加する楽しみを参加者みんなで分かち合っているんです。
商品を買う事だけが目的ではなくて参加する楽しみが
赤福という一見パクれそうでなかなか他社が追随できないブランドに
している理由なのでしょうね。
結果、自社だけではなく周辺一帯の商店や宿に多大な影響を与えるまでの
イベントとなっており無くてはならない存在になっています。
今後このおかげ横丁はホテルやグルメの整備などを行いより楽しむ事の
出来る街にしていくんでしょう。イベントの内容や商品の品質は変えずに。
(お家騒動で何やら……とか言われていますが)
こういう事例は我々着物業界も大いに学ぶ所があると思います。
商品やサービスそのものをお客さまは買いたい訳ではないんです。
その商品を買う事、使う事によって自身がどのような体験が出来るのかを
お客さまに示す事が自社の復活や業界の活性化につながる事になるのでは
ないかと思うんです。
今私は勉強中ですが、同じような悩みを持っている後継者や同業の方も
多いと思います。私一人では大した事は出来ないですがこれから
少しづつ変えていく事は出来ると思いますしがんばりましょうね。
本日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
で、昨日からほぼ寝ていないので今から一寝入り。
で、やっと手に入れた餅。
ね、眠い…。
こんどこそおやすみなさい。
※1 http://www.ex-ma.com 藤村先生、勝手にエクスマとか言ってスイマセン。